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30代妻子持ち公務員の投資手法

ハイパーインフレーションとは

ハイパーインフレーションとは、物価が爆発的に上昇して、通貨の価値が急激に下落する現象を指します。通常のインフレーションとは異なり、物価が1か月や1週間の中で数倍、数十倍と急激に上昇する場合があります。この現象が起こると、物価や価格の変動率が高すぎて、通貨が信用されずに需要が減少し、結果として更なるインフレーションがますます進行してしまいます。

歴史上のハイパーインフレーションの代表的な例としては、以下のようなものがあります。

1. ワイマール共和国のドイツ(1921-1923年):第一次世界大戦で敗北したドイツは、巨額の賠償金を支払わされ、政府は国債を発行してこれをまかなうことになりました。これに加えて、政府が手をつけることが禁止されていた通貨発行量を増加させたことで、1年以内に物価が推定で5000倍になったと言われています。

2. ハンガリー(1945-1946年):第二次世界大戦終戦直後、ハンガリーは高度なデフレーションの状況にあり、政府は物価安定を図るために通貨発行量の制限を緩めた結果、1日当たりのインフレ率が100%を超えるようになりました。最高で1兆ペンゴの銀行券が発行され、幼稚園児が小遣いにしていたというような異常な状況に陥りました。

3. ジンバブエ(2000-2009年):政府の不備や農地改革などが原因で、ハイパーインフレーションを引き起こしました。2008年11月時点で、月間のインフレ率は数十億%に達する状態にあり、例えば1億ジンバブエ・ドルの紙幣が発行されるなど、インフレ対策に失敗した代表的な事例として挙げられます。

これらの事例は、それぞれに特有の事情がありますが、共通しているのは、政府や中央銀行の不備や誤った政策が、通貨の価値を激しく下げ、ドミノ式に物価高を招いてしまったという点です。